EC2 Image Builder でAMI をAWS Organizations と OU への共有をやってみた(管理コンソール編)
ちゃだいん(@chazuke4649)です。
ちょっと前のアップデートですが、EC2 Image Builder でAMI を AWS Organizations と OU に共有することが可能になりました。
EC2 Image Builder を使用して、Amazon マシンイメージ (AMI) を AWS Organizations および Organizations ユニットと共有することが可能に
何が嬉しい?
以前のアップデートでカスタムAMIをOrganizationsとOUに共有することができるようになりましたが、それをImage Builderのパイプラインの中で設定できるようになりました。アップデート前までは、Image Builderで作成したゴールデンイメージを他のAWSアカウントへ共有する場合、明示的にAWSアカウントIDの指定などが必要でしたが、今後はOrganizations全体や個別のOUをあらかじめ指定できるようになります。
やってみる
速報やってみたブログとしては以下をご覧ください。
上記との差分としては、アップデート当初は管理コンソールが未対応でCLIのみの対応でしたが、現時点では管理コンソールから操作できますので、その点管理コンソール版としてやってみます。
以下ドキュメントを参考にします。
Create and update AMI distribution configurations - EC2 Image Builder
前提条件としては、Organizationsの利用、および共有元と共有先のAWSアカウントがOrganizationsに所属している必要があります。
Image Builderの設定手順のうち、他工程は割愛し、アップデートされた箇所を中心に紹介します。
- イメージパイプラインの作成(割愛)
- イメージレシピの作成(割愛)
- インフラストラクチャ設定の作成(割愛)
- ディストリビューション設定の作成 ←ここ
- パイプラインの実行 ←ここ
なお、そもそも Image Builderの概要や、他工程の手順については以下ブログをご覧ください。
EC2のイメージ作成を劇的に効率化するEC2 Image Builderが発表されました! #reinvent
※上記速報ブログの最後にリリース直後の様々な検証記事のリンクがあります。
EC2 Image Builder の記事一覧 | DevelopersIO
1点注意点として、当初はクロスアカウントでAMIを共有する場合、Resource Access Manager(RAM)の作成も必要でしたが、現在はRAMを作成せずに共有できる仕様になっています。
参考記事) EC2 Image Builderで作ったイメージを他アカウントに共有してみた #reinvent
1.ディストリビューション設定の作成
新しいディストリビューション test-lb-distribution-workloads-ou
を作成することにします。
リージョン設定のセクションにて、AMI共有を展開します。 こちらでOUへの共有を設定します。
- 起動許可:Private
- プリンシパル:Organizations Unit(OU) ※ Organizations全体も選択可能
- 具体的な OU IDを指定
おまけで、起動テンプレート設定にて、イメージパイプラインを作成するAWSアカウントに存在する既存の起動テンプレートを指定してみます。
以上で完了し、イメージパイプラインの作成が完了しました。
2.イメージパイプラインを実行する
イメージパイプラインを実行します。
共有元AWSアカウントの確認
実行後しばらく待つと、イメージの構築が完了したことがステータスにて確認することができました。ami-019983e...
というAMIが作成されました。
ディストリビューションタブを開くと、先ほど設定した内容が確認できます。
実際に起動テンプレートを確認すると、ami-019983e...
に更新されていることが確認できました。
共有先OUに属するAWSアカウントの確認
Workloads OUに属するAWSアカウントに移動し、AMIコンソールを開きます。
プライベートイメージを選択すると、下図の通りami-019983e...
が共有されていることが確認できました。
AMIの所有者やソースには共有元のAWSアカウントIDが記載されていました。
ちなみに、起動テンプレートの共有は確認できませんでした。現時点ではImage BuilderによるAMIの共有はOrganizations/OU単位で可能だが、起動テンプレートは自アカウントのみということがわかりました。
終わりに
今回のアップデートでImage Builderで作成したカスタムAMIのOrganizations/OU共有のまた一つカンタンになりました。ピンときた方はぜひ利用検討してみてください。
それではこの辺で。ちゃだいん(@chazuke4649)でした。